近視・遠視・乱視・老視
遠視、乱視について
遠視はピントの合う所がかなり遠方にあって、手元も、少し離れた所も何処にもピントが合わない状態で、目が大きく見えるような度の入ったメガネをかけないと、どこにもピントが合いません。乱視は物がダブって見え、近くの小さい文字も遠くの物も鮮明に見えません。ここで大切な事は、大人になってから加齢によって遠視や乱視が強く出てきた場合、その時点でメガネをかける事で、すぐに鮮明に見えるように出来るのですが、視力発達途上の幼児が強い遠視や乱視を持っていた場合、メガネをかけるという治療をしないと、十分な視力にならないまま視力の成長が止まってしまうことになってしまいます。6歳ぐらいが視力の発育のピークです。3歳半健診で通っても0、5で通るので安心できません。そのあと年長さんまで視力検査が行われない場合があります。幼児が自分で見にくいとは言いません。眼科で検査をすればお子さんの目の状態が分かります。大変な検査はありません。 1、0が出ていても、頑張ったり目を細めたりしていて本当の視力では無い場合もままあります。お気軽に眼科を受診して下さい。
近視について
視力の低下にはいろいろな原因がありますが、原因として一番多いものとして「近視」があります。世界的に見て日本人には近視の人が多く、人口の6割以上が近視と言われます。正常な目の状態では、遠くを見たとき、網膜上に焦点を結びます。しかし近視の場合は、角膜や水晶体を通った光が網膜よりも前でピントを結んでしまい、焦点が合わないため、はっきりと物を見ることができません。
近視の場合は、メガネやコンタクトレンズで矯正すれば、網膜上にきちんと像が結べるようになり、日常生活に支障をきたさない視力を保つことができます。適切なメガネを使っていれば、メガネの使用によって視力が低下することはありません。また、メガネの度数によって、見え方や目の疲れ具合も異なってきます。お子様の場合ですと、視力の発達具合にも影響が出てきます。メガネやコンタクトレンズを新しく作る際は、お気軽にご相談ください。眼科での検査で得られたデータを元に、最適な度数のメガネやコンタクトレンズを処方させていただきます。
老視について
老視(老眼)は40代半ばから始まる目の老化現象です。目のピント合わせをしている水晶体の弾力性が老化により衰えて、調節の幅が小さくなるために、近くが見えにくくなるのです。近視の人はメガネをかけた状態で近くが見えにくくなります。近くが見えにくくなっているのに無理をしていると、肩こり、目の疲れ、頭痛、吐き気のような症状が現れ、日常生活にも支障が及びかねません。
また、視力の低下を感じていても老視だからと自己判断して放置される中高年の方が少なくないのですが、緑内障や加齢黄斑変性など、実は別の疾患が隠れており、それが進行して視力が低下している場合もあります。そうした可能性もありますので、目が霞んだり、なんとなく見えにくくなってきたように思われる方は、早めにご相談ください。